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2017年5月

ホタル通信 No.317

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.290 郵便番号
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:女性

実は今でも直っていません。郵便番号どころか、最近は住所や
電話番号も怪しいものです。

そう頻繁に書くことがない・・・と言っても、それくらいは覚えてい
るでしょ?と言われそうですが、なぜだか頭に入りません。
時々、仕事でビジネスホテルに宿泊する際、住所は大阪なのに
電話番号は以前住んでいた札幌の番号を書いたことがあったく
らいです。
小説に書いた通り、本当の意味でその土地に馴染んでいないた
めかもしれません。

どちらかというと、ややしんみりとする話であり、後半、友人の話
も加えたため、さらにしんみり度が増しています。ラストを明るく
迎えるための、前振りや伏線だったわけではなく、ただ何となくそ
うなったに過ぎません。
これもあってラストは、おちゃらけたような感じにしつつも、友人だ
からこそ言えるような内容に仕上げました。

郵便番号そのものではなく、それを覚えていない自分を題材にす
るところが、冬のホタルらしいと思っています。
T317

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[No.756-1]出世の神様

No.756-1

登場人物
shadow男性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「ほら、あったわよ!」

正直、あまり気乗りしない。

「なにしけた顔してるのよ?」
「さぁ、行くわよ!」

とある神社に連れてこられた。
そこそこ有名な神社らしい。

「そんなに張り切らなくてもいいだろ?」
「あなたのためでしょ?」

有り難いと言えば、有り難い話だ。
僕のことなのに、神頼みまでしてくれようとしている。

「ほら、早くお賽銭!」
「これくらいでいいかな・・・?」

奮発して100円玉を取り出した。

「ばかね!これくらいは必要よ!」

そう言うと、僕の財布から千円を抜き取った。

「ちょ、ちょっとぉ~!」
「私も千円出すからさ」

昇格試験を、この二千円に託すようだった。
相場がいくらかは別にして。

(No.756-2へ続く)

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[No.756-2]出世の神様

No.756-2

「神頼みしなくても大丈夫だから・・・」
「万一・・・ってこともあるでしょ?」

努力はしてきたつもりだ。
だから、それなりに自信はある。

「まぁ、お守りだと思って・・・」
「・・・そりゃそうだけど」

逆に、これがプレッシャーにならなくもない。

「じゃ、入れるわよ」

彼女の合図で、千円を賽銭箱に投げ込んだ。
その後、しばし無言の時間が続いた。

「・・・これで・・・大丈夫ね」
「この神社は、出世の神様として有名なんだから!」

欲深いのではない。
純粋に僕のことを心配してくれている上での行動だ。

「“絶対に合格させてね”って、お願いしたよ」
「・・・あなたもそうでしょ?」

フレンドリーなお願いが気にならなくもないが。

「も、もちろん!」

本当は、“彼女が幸せになれますように”とお願いした。
S756
(No.756完)
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[No.757-1]にぎわいの季節へ

No.757-1

登場人物
shadow男性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「ねぇ、覚えてる?」

何となく、そんなことを言われそうな予感はしていた。

「・・・あぁ」

彼女との思い出なら山のようにある。
けど、今のシチュエーションなら、あれしかない。

「どう・・・当時を振返ってみて?」
「なかなか手厳しいな・・・」

なにか“あった”のではない。
逆に、なにも“なかった”のだ。

「そりゃそうよ・・・」
「乙女心がわかんない人だったでしょ?」

僕が高校の時の話だ。
そんな僕に、高望みをしても仕方がない。

「当時はみんなそうだろ?」
「・・・そうかな?」

男子の方が恋愛には消極的だったと思う。
どこか、硬派をきどるあまりに。

「じゃ、今はどうなの?」
「えっ!?」

同窓会の夜は、ある意味危険に満ち溢れている。

(No.757-2へ続く)

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[No.757-2]にぎわいの季節へ

No.757-2

「どう・・・って・・・」
「ほら!変わってないじゃない・・・」

彼女と会うのは十数年ぶりだ。
その間、一度も連絡したことはない。

「相変わらずなんだから!」

お酒の勢いもあるのだろうか?
けど、昔と変わっていないとも言える。

「誘ってるのか?」

ちょっと、イジワルく返した。

「・・・だとしたら?」
「うっ・・・」

反対にやり込められてしまった。

「冗談よ・・・」
「ただ・・・ね」

彼女の言いたいことは分かっている。

「分かってる・・・僕もそれなりに成長したからね」
「・・・ならいいけど」

当時の心境を理解して欲しかっただけなんだ。

「今は・・・そんな気持ちはないから」
「あぁ、それも分かってるよ」

ただ送られて帰る・・・無口な毎日、淋しくなるだけ・・・。
そんな歌があった。
S757
(No.757完)
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ホタル通信 No.318

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.288 幻の花屋さん
実話度:★☆☆☆☆(20%)
語り手:女性

この小説は、ある理由でとても印象に残っています。それらしく
纏まっているように見えますが、かなり試行錯誤がありました。

通常は仕事の昼休み中に、1本小説を仕上げるのが、私の長年
のスタイルなんですが、この小説に限っては家に帰って何度も
書き直しました。
ずっと倉庫だと思っていた場所が実は花屋さんだった・・・という
ことは事実です。ですから、エピソードしては比較的、書きやす
い方だと思っていたのですが、いざ書き始めてみると、筆が全く
進まず、進んだとしても書き直しが続きました、
なぜ?と聞かれても明確にお答えできません。とにかく、非常に
書き辛かった小説でした。そのせいで、このホタル通信もあまり
筆が進みません。

今もでもこの倉庫自体は存在していますが、花屋さんを続けて
いるかどうかは分かりません。相変わらず、花屋さんと分かるよ
うな看板はなく、それらしい雰囲気もありません。
尚、小説に書いているような、仕事上のつながりは一切なく、ラス
ト付近は全て創作です。
T318

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[No.758-1]二次会

No.758-1

登場人物
virgo女性=牽引役  shadow男性=相手
-----------------------------
「こんな飲み方しなかった?」

そう言うと、ペットボトルの蓋に、コーラを入れ始めた。

「ちょ、ちょっと!なにしてるのよ・・・」
「おっ、とっ、と・・・」

どこかで聞いたことがあるセリフと行動だった。
コーラがあふれる前に、口を迎えに行くところなんて・・・。

「それって・・・」
「子供の頃、よくしなかった?」

確かに男子がしているのを見たことがある。

「お酒とおちょこ・・・のつもりよね?」
「そう!そのつもり」

そんな男子の行動を、冷ややかに見ていた。

「ほんと、男子って“ガキ”なんだから」

ついでに酔ったふりをしながら、女子にちょっかいをかける。
それが、またうっとうしくもあった。

「けどさ・・・今は」

“つもり”や“ふり”をする必要がない。
そう言いたげだった。

(No.758-2へ続く)

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[No.758-2]二次会

No.758-2

「今は・・・なにさ?」
「・・・ううん・・・なんでもない」

コーラをすする彼の横顔が何だか寂しく見える。

「酔ってる?」
「・・・かもな」

さっきまでの飲み会のことを聞いたつもりだった。

「このコーラ・・・きくねぇ~」
「嘘でしょ!?」

馬鹿馬鹿しい行為だとは思っている。
けど、今は付き合ってあげたい気分だ。

「私にも一杯、いただけるかしら?」

彼から“おちょこ”を奪い取った。

「ちょ、ちょっとそれ・・・」
「別にいいじゃん」

せっかくなので、彼についでもらうことにした。

「・・・気が利かないわね!」
「ごめん、ごめん!」

こうして私たちの二次会が公園で始まった。
S758
(No.758完)
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[No.759-1]運命の人

No.759-1

登場人物
virgo女性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「運命の人と出会った年が分かる・・・か」

ありがちなキャッチコピーに、まんまとキャッチされた私がいた。
recycle
「・・・で結果は?」
「それが・・・ね」

科学的な根拠はないことは分かっている。
けど、無視できない何かがある。
乙女心とは、そういうものだ。

「・・・なるほどね」

躊躇する私を見て、察したようだった。

「納得いかない結果が出たんでしょ?」
「・・・まぁ、そういうことね」

運命の人とは二十歳の時に、出会っていると出た。

「確か・・・今の彼とは・・・」
「・・・私が26才の頃かな」

彼とは仕事を通じて知り合った。

「付き合う一年前に、転勤してきたようなんだよね」

さりげなく彼に聞いてみた。

「それも、札幌から・・・」

時間的な距離が近くなったとは言え、東京とは縁遠い場所だ。

「それじゃ・・・」

今までの話が何を意味しているか、説明するまでもない。

(No.759-2へ続く)

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[No.759-2]運命の人

No.759-2

「札幌に行ったことは?」

二十歳どころか、一度も北海道の地に足を踏み入れたことがない。

「じゃあ、彼は?」
「彼も同じで、北海道を出たことがないって」

つまり、二人は二十歳の時に出会えるはずもない。

「・・・まぁ、あくまでも占いというか・・・何というか・・・」

友人のフォローがぎこちない。
彼を運命の人と思っていただけに、残念な結果だった。

「気にしない!気にしない!」

と言われても気にせずにはいられない。
彼とは結婚も考えているからだ。

「・・・違うのかな」

そうなると、運命の人は別にいることになる。

「・・・ん?」

友人が何か気付いたようだった。

「確か、私たち・・・二十歳の時に出会ったよね?」
「そうだけど・・・まさか、あなた!?」

言い終えた瞬間に私もあることに気付いた。

「ちょ、ちょっと待って・・・」

急いで、その占いを確認してみた。

「・・・男性用」

女性向けは別にあった。
S759
(No.759完)
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ホタル通信 No.319

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.369 ですな
実話度:★★☆☆☆(40%)
語り手:男性

この小説の主軸は、“ですな”で間違いありませんが、実はもう
ひとつキーワードがあります。

この“ですな”を使う人は実在します。ただ、小説のように言葉で
言うのではなく、メールをやりとりする際に時々使っていました。
メールを貰うたびに愉快になれたことを覚えています。
そもそも、この言葉をどこで仕入れてきたかは不明です。小説
にも書きましたが、方言と言うにはさほどインパクトもなく、普通
の言葉が多少、訛って聞こえる程度です。
いずれにせよ、知ったところでどうなるわけでもありませんから、
今でも知らないままです。

さて、もうひとつのキーワードは“長老”です。
実は“ですな”の人と、“長老”の人は別人で、ふたりの話を混ぜ
合わせたような小説です。最初から、混ぜ合わせることを考えて
いたのではなく、話の流れで自然にそうなった感じです。
このふたりは冬のホタルでは度々登場する人物であり、ひとりは
度々ではなく、ヒロインと言ってもいいでしょうね。つまり、せいじゅ
うろうシリーズの菜緒に他なりません。

彼女がこの言葉を使うと、愉快でもあり、ほっこりした気分にもな
ります。二人でよく大笑いしたことが懐かしい今日この頃です。
T319

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[No.760-1]ストリートライブ

No.760-1

登場人物
shadow男性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「じゃぁ、あとはよろしくぅ!」

何を“よろしく”されたのかは分からない。

「あぁ・・・」

とりあえず、生返事だけは返しておいた。

「ふぅ~」

ため息にも似た声が出てしまった。
でも、どちらかと言えば安堵の声だ。

(やれやれ・・・)

女性の買い物に付き合うことほど大変なものはない。
特に化粧品の場合は。
女の花園というか戦場と言うか・・・とにかく居場所がない。

(ようやく一休みできそうだな)

だから、彼女とは分かれて行動することにした。
行動と言っても、僕は単なる休憩だ。

「・・・ん?」

椅子に腰掛けた途端、どこからともなく歌声が聞こえてきた。
姿は見えないが、声は近い。

「たまにはいいかもな」

悪くない曲調だ。
ロックやパンクのような激しいものではない。
これなら、休憩の邪魔にならない。

(No.760-2へ続く)

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[No.760-2]ストリートライブ

No.760-2

邪魔になるどころか、なぜだか心に染みてくる。

(・・・なんでだろう)

心の中で、自分に問い掛けてみる。
特別、歌詞に共感しているわけでもないからだ。

「でも、こんなシーンもあるよな」

ストリートライブに耳を傾ける。
色々な人が、色々な想いをそこに重ね合わせる。
ドラマなどでたまに見掛けるシーンだ。

「・・・分かる気がする」

僕の場合、単に疲れて座っているだけだ。
それでも、心癒される。
これがストリートライブの魅力かもしれない。

「ふぅ~」

なぜだか深呼吸がしたくなった。
溜まっていたものを吐き出すかのように。

(・・・静かだよな)

街の中心部だ。
行き交う人の波で、静かなはずはない。
なのに、集中しているせいだろうか、歌声以外聞こえない。

「お待たせ~!・・・あれ・・・」
「ねぇ・・・ちょっと・・・聞いてるぅ!?」

もう少し、たたずんでいたかったのが正直な気持ちだった。
S760
(No.760完)
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[No.761-1]いちじくの木

No.761-1

登場人物
shadow男性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「ねぇ・・・この匂い知ってる?」

さっきから少し気にはなっていた。

「いや・・・ごめん・・・知らない」

嫌な匂いではないものの、良い香りでもない。
どこか青臭くて青臭くないような・・・。

「いちじくの匂い・・・」
「正しくは葉っぱの匂いかな?」

そういうと、目線の先にある一本の木を指差した。

「・・・あれがそう?」
「そうよ」

いじちく自体は知っている。
スーパーに行けば見掛けることもある。

「知らなかったよ」

“子”は知ってても“親”は知らなかった。

「私の実家の近くにたくさん植えられてて」

この匂いを嗅ぐたびに、実家を思い出すと言う。

「特に子供の頃をね」

うっそうと茂るいちじくの木は、格好の遊び場だったようだ。

「そんなやんちゃだったようには見えないけどな」

見た目は文学少女風だ。

(No.761-2へ続く)

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[No.761-2]いちじくの木

No.761-2

決して、アウトドア派とは思えない。

「そう?案外、“やんちゃ”なのよ、私」

その言葉に、ドキッとした。

「そ、そうなの!?」

別にやんちゃな人が嫌いなわけじゃない。
ただ、できれば・・・。

「突然のカミングアウトに驚いた?」
「ま、まぁ・・・な」

彼女と付き合いだして、日が浅い。
今なら引き返せる。

「失敗したと思ってるでしょ?」
「ま、まさかぁ・・・」

当たらなくも外れてはいない。
それにしても意外な方向へ展開し始めた。

「いちじくの匂いって・・・」
「狼男でいうところの“月”みたいなものね」

分かるような分からないような例えだ。

「・・・ようは変貌するってこと?」
「かもね」

でも、不思議と嫌な感じはしない。
逆に彼女との距離が縮まったような気がする。
S761
(No.761完)
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ホタル通信 No.320

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.354 わらしべ長者
実話度:★★★☆☆(60%)
語り手:女性

なんだか散らかった感がある小説ですね。自分で言うのも変で
すが、イマイチ焦点が絞り込まれていません。

ニュースをきっかけにして、卒業した高校のホームペ-ジに辿り
つく部分はほぼ実話です。そんなつもりではなかったのですが、
気付いたら辿りついていました。
ひとつのきっかけから、次々と連鎖するように事が進んでいく様
が印象に残りました。これをタイトルにしようと考えた時、意味は
違いますが、多少インパクトがある“わらしべ長者”に決めました。

さて、冒頭に記載した“イマイチ焦点が”よりもこの小説には問題
があります。
小説を作った時には、ラストの「実は続きがあるんだ、この話に」
に本当に続きがあったと記憶しているのですが、それが何であっ
たか思い出すことができません。ホタル通信が小説の舞台裏や
秘めたる部分を、さらけ出す目的があるのに本当にすみません。

今はグーグルマップのお陰で、その場に行かずとも写真で雰囲気
が楽しめます。時々、空の上から実家を眺めたり、以前住んでい
た街を眺めたりしています。
「あの場所はどうなってるかな?」と、変わっていなくとも変わって
いたとしても、それはそれで受け止めよう・・・そんな気持ちになり
ます、大袈裟ですが。
T320

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