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2016年10月

[No.721-1]空中一回転

No.721-1

登場人物
shadow男性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「・・・何だろう?」
「どうしたの?傘なんか見つめちゃって」

急に雨が降り出してきた。
大急ぎで傘を広げたその時だった。

「・・・なにかを思い出したんだよね」

頭の中の記憶ではなく、体が何かを覚えていた。

「何かって・・・なに?」
「それが自分でもよく分からなくて」

体が何かを思い出そうとしている。
傘を広げた時に。

「傘を広げるなんて、日常茶飯事だよね?」
「そうなんだけど」

ただ、さっきは突発的な風にあおられて、傘が大きく揺らいだ。

「その瞬間なんだよね」

妙な感覚に襲われた。
体が何かに反応している。

「懐かしい感覚・・・と言ったほうがいいのかもしれない」

子供の頃、体験したような・・・そんな感覚だ。

(No.721-2へ続く)

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[No.721-2]空中一回転

No.721-2

「そこまで言われると気になるわね」

まさしく遠い記憶が蘇ろうとしている。

「・・・何らかの遊び・・・とか?」
「子供の頃なら、そうかもしれないよ」

確かにそんな感じもする。
子供の頃は、それこそ遊びの天才だった。
あるモノ、見るモノ、遊びに変えた。

「そうだな・・・傘なんて格好の的になるよね」

剣にもなるし、バットにもなる。
大人の真似をして、ゴルフのクラブにしたこともあった。

「けど、それならいつでも思い出しそうだけどね」
「・・・だよな」

もう一度、傘をマジマジと見つめてみる。
その時だった・・・さっき以上の突風が吹き抜けた。

「わぁっー!!」

傘が僕の手を離れ、宙を舞い始めた。
その瞬間、完全に“何か”を思い出した。

「空中一回転!」

開いた傘を宙に放り投げ、地面に落ちる前に一回転すれば成功だ。
名付けて“空中一回転”・・・僕が考案した遊びだった。
S721
(No.721完)
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ホタル通信 No.300

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

特別編

ホタル通信がNo.300を迎えたということは、約300話分の舞台
裏やエピソード、作者の想いを紹介したことになります。

小説も何とか、No.721まで書き続けることができていますが、
何度かくじけそうになったことがあります。書くことがイヤにな
ったわけではなく、小説のネタが見つからず、書こうにも書け
ない事態に陥りそうになりました。
特に最近は、このような傾向が大きく、その昔は常に5話程度、
完成品をストックしながら書き続けていたのですが、今では1
話がやっと・・・の状態です。

もし、ブログを止めるとするなら“ネタ切れ=感性が無くなった”
時だと決めています。ですから、ネタ切れは自分にとってはか
なり深刻な事態です。
ここまで書き続けることができたので「これからも続けたい!」
と思う一方、感性が鈍った状態で書き続けることへの抵抗感が
ないわけではありません。
“実話や実話をヒントにする”というポリシーは、ブログ開設当初
はやや曖昧でしたが、今ではすっかり定着しています。
従って、全くの“作り話”を書くつもりがないため、ブログ継続の
危機を自ら演出しているかのようです。

もともと、“ある人のためだけに”立ち上げたブログですから、読
者の気を引こうとはあまり考えていません。
ですが、こんなブログでも陰ながら応援して下さる人がいてくれ
ます。
T300

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[No.722-1]学校の怪談

No.722-1

登場人物
virgo女性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
必ずと言っていいほど、学校には怪談話が付きものだ。

「もう、そんな季節じゃないでしょ?」
「残暑が厳しいから、いいでしょ?」

質問に対して、質問で返された。

「小学校の時ね」

加えて、勝手に話し始めた。
この手の話は好きじゃない。

「そんなたいした話じゃないわよ」

私にしてみれば、ホラー話に大きいも小さいもない。

「旧校舎がね・・・取り壊されずに残ってたんだ」
「・・・どうして?」

友人が“分からない”のような仕草を見せた。

「お金が掛かるからじゃないの?」

至極、まともな答えだ。

「そうだよね・・・」
「歴史的建造物って感じでもなさそうだったから」

ごく普通の建物だったらしい。

「・・・でね、その旧校舎に幽霊が出るって噂があって」
「その昔、何かあったんだ、そこで・・・」

定番だと、そこで誰かが“死んだ”ということになる。

(No.722-2へ続く)

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[No.722-2]学校の怪談

No.722-2

「それがさぁ・・・そんなことは無かったようなんだよね」
「・・・じゃぁ、どこの幽霊?」

ご近所の幽霊が居ついたとでもいうのだろうか?
“出る”には相応しい場所だということで。

「あはは!その発想笑える!」
「それなら、どうして旧校舎から出るのよ?」

何の縁もない場所に、居つくことがあるのだろうか・・・。

「昼間に出るって噂だった」
「昼間!?」

今まで聞いたことがない。

「それに、目をつぶった時に見えるんだって!」
「・・・どんなふうに?」

分かるようで分からない。

「どうだろう?私は見たことがないし・・・」
「それに、あくまでも噂だったからね」

実際に見た人は居なかったらしい。

「でも、まことしやかに語り継がれてるよね、この手の話」

この手の話がなければないで寂しい。

「今でもいるのかな?」
「居るよ、心の中に・・・ね」

“ニヤリ”と笑う友人の顔は、まるで別人のようだった。S722
(No.722完)
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[No.723-1]邪魔者

No.723-1

登場人物
virgo女性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
私が小学5年生の時だったと記憶している。
学校に、“竹馬”がやってきた。

「へぇ~、良いわね」

どうやら、友人の学校では採用されなかったようだ。
地域によって、色々と事情もあるのだろう。

「そりゃもう・・・大ブームになったのよね」

物珍しさも手伝って、休み時間は竹馬で遊ぶ人で溢れかえった。

「数は足りたの?」
「うん、余るくらいだった」

それこそ、人数分用意されていたと言っていいくらいだ。
数は十二分にあった。

「それに本物の竹だったからね」

玩具ではなく、全て手作りの品だった。

「すごいね、それだけの量を」
「今思うと、そうよね・・・」

当時はそんなことを考えたこともなかった。

「作ってくれた人・・・居たはずだよね?」

誰が作ったかまでは知らされていなかった。

「もしかしたら、先生が作ったかもよ?」

夜なべ仕事だったかもしれない。
何だか、話の本筋じゃないところが気になり始めた。

(No.723-2へ続く)

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[No.723-2]邪魔者

No.723-2

「当時は、遊ぶことだけに夢中だったから・・・」

でも、所詮、ブームはブームだ。
冷めるのも早かった。

「1ヶ月もしないうちに、遊ぶ人が激減して」

いつも通りの光景に戻った。

「だから、作った人に感謝!なんて考えることもなかったね」

逆に、“邪魔者”扱いされて、倉庫の隅に追いやられた。

「その残酷さも子供ならではだね」
「私が卒業する前に・・・」

その“邪魔者”は倉庫から居なくなっていた。
いつ居なくなったかは知らなかった。

「・・・なんだが、寂しい話ね」
「そうね・・・こんな話をするつもりじゃなかったんだけど」

意外な展開に自分でも驚いている。

「ちなみに、どんな話をするつもりだったの?」
「・・・ごめん、忘れた・・・」

ただ、少なくともこんな話ではなかった。

「まぁ、いいじゃん」
「ごめん・・・」
「“忘れた”けど、思い出せて良かったじゃん!」
「・・・そ、そうね!」

これで“邪魔者”も少しは浮かばれるかもしれない。
S723
(No.723完)
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ホタル通信 No.301

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No. 232 空のつながり
実話度:☆☆☆☆☆(00%)
語り手:女性

最近、書いていないタイプの小説です。昔はこんな風に、何ら
かのモヤモヤ感を小説に置き換えていました。

特に何かに悩んでいるわけでもなく、悲しい出来事があったわ
けでもないのですが、時々、こんな小説を作っていました。
ひとことで言えば、“アンニュイ”という言葉になるのでしょうね。
退屈さ、けだるさがそうさせたのかもしれません。
読んで頂ければ分かるように、「・・・で何が言いたいの?」的な
小説ですが、逆にそれが狙いのようなものです。
アンダーグラウンドとまでは行きませんが、ちょっとそれに似た
ような雰囲気があるのかもしれません。

実話度は0%ですが、もちろんきっかけはあります。当ブログで
は、空をテーマにすることも少なくはありません。特に空を通じ
て、人と人との繋がりを描くことが多いように思えます。
どんなに遠く離れていても、ひとつ屋根の下にいるのは変わり
はない・・・そんな風に思っています。
ロマンティストと言うより、寂しさを紛らわせるための、ひとつの
緩和剤です。

比較的、初期の作品で、ややまとまりに欠ける作品ですが、思
いのままを描いた“勢い”だけは感じます。
あまり情景を描かない当ブログですが、たまには情景を思い浮
かべながら、読み直してみるのも悪くありません。
T301_2

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[No.724-1]不完全燃焼

No.724-1

登場人物
virgo女性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「へぇ~文化祭やってるんだ」

たまたま通りがかった高校で文化祭が開催されていた。

「ちょっと入ってみようか?」
「よしなさいってば!あまり時間がないんだから・・・」

もう一人の友人と待ち合わせ中だ。

「ごめん!そうだったわね」
「もぉ・・・」

とは言いつつも、後ろ髪を引かれる思いだ。

「覚えてる?」
「また、その話?」

誰だって、ひとつやふたつあるだろう。
文化祭の甘くて酸っぱい想い出が・・・。

「仕方ないでしょ?思い出しちゃったんだから!」
「ハァ・・・」

小さい頃からの友人だ。
小中高、それに大学まで同じだった。
ある意味、私よりも私の事情をよく知っている。

「少しなら時間があるよね?」
「えっ!?」

何だか無性に文化祭を見たくなった。
recycle
「懐かしいわね」

時代は変れど、中身はさほど変っていない。
昭和テイストと言うか、アナログ的と言うか・・・。

「ほら・・・やっぱり、あったわよ!」

程度の差はあれど、やはりあった。

(No.724-2へ続く)

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[No.724-2]不完全燃焼

No.724-2

「ここのは、かなり本格的だよ!」
「・・・みたいだね」

遊園地顔負けの“お化け屋敷”がそこにあった。

「どうする?」

自分たちの学校にも、お化け屋敷があった。
目の前の物ほどでもないが。

「・・・そのつもりよ」

当時、付き合っていた彼とそこに入った。
言わば公認の仲だったから、特に騒がれることもなかった。

「いいの?」

ただ、そこで事件が起きた。
彼が今で言う極度の“ビビリ”でだったことが発覚した。

「彼が“別の意味”で、抱きついてくるんだもん・・・」

もちろん、入ることを拒むことだってできただろう。
それをしなかった点は評価している。

「でも・・・ね、やっぱり・・・」
「そういうところ、あるよね?」

それがきっかけで、彼と別れることになった。

「もう一度聞くけど・・・いいの?」
「うん・・・もう、過ぎたことよ」

ふたりでお化け屋敷に入った。

「ギャァァーーーーー!!!!」

当時の不完全燃焼は、今、完全燃焼に変わった。
S724
(No.724完)
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[No.725-1]営業中

No.725-1

登場人物
virgo女性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「そう言えばさぁ・・・昨日、寄ってきた?」
「ううん・・・寄らずに戻ってきたよ」

昨日、仕事の都合で実家の近くまで行った。
ただ、近くとは言え車でも30分は掛かる距離だ。

「嘘でしょ?」
「だって、営業中だったから・・・」

取引先を何軒か回っていた。

「もぉ!分かってないんだから!」

同僚の口調がいつになくきつい。

「営業って仕事はね・・・」

いつものように語り始めた。
でも、今回はいつもと少し雰囲気が違う。

「ちょっと足を伸ばしたら、新しい出会いがあるのよ」
「出会い・・・イコール、商機だから」

分かるような分からないような・・・。

「どういうこと?」
「近所の人や昔の友達に会ったりすることもあるじゃない?」

何となく分かり始めてきた。

(No.725-2へ続く)

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[No.725-2]営業中

No.725-2

「そこから、商談がまとまることもある・・・?」

同僚が大きくうなづいた。

「私もよく足を伸ばしたものよ」

確かに同僚の営業成績は抜群だ。

「それが秘訣なんだ!」
「まぁね・・・あなただけには教えるけど」

サボっているように見えたこともあった。
でも、それが営業活動だったとは驚きだ。

「だから、もう少しの行動が大切なの」
「そうね・・・私は予定通りにしか動いてない」

そう考えると、昨日の行動が悔やまれる。

「今からでも行動に移せばいいでしょ?」
「そ、そうね!」

さすが、考え方もスピーディだ。

「・・・で、今夜どうする?」
「今夜?」

同僚と何も約束はしていないはずだが・・・。

「もう少しの行動が大切って言ったでしょ?」
S725
(No.725完)
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ホタル通信 No.302

小説の舞台裏やエピソード、作者の想いを紹介します。

小説名:No.229 止まった時間
実話度:★★★★☆(80%)
語り手:男性

最初、タイトルだけでは小説の内容までは思い出せませんで
した。で、あらためて読み直してみると・・・。

実話度が示す通り、ほぼ実話です。彼女の母親が突然、他界
する部分も忠実に再現しています。これは実話ベースの作品
を手がけているからではなく、リアルに書かずにはいられない
ほど、その瞬間が心に突き刺さったからです。

小説にも出てきますが、“心の準備ができていたなら良い”と言
うわけではありませんが、せめて別れの時間があったら・・・と
強く感じました。ただ、これも現実です。ドラマのように都合よく
行きません。
別に現実と言う、非情さを描きたかったわけではなく、それこそ
“ありのまま”を文字にしました。

ほぼ実話なので、読んで頂いた通りですが、ラストは創作にし
ています。彼女の悲しみを“止まった時間”として、自分の中で
例えていたこともあり、その流れからラストを考えました。つまり
肝心のラストは創作です。
小説上は「電池を送った」としていますが、もちろん“電池”を送
ったわけではありません。
彼女の止まった時間を動かす、“何か”の想定であり、それが
“何か”までは決めずに小説を終わらせています。
T302

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[No.726-1]息を潜めて

No.726-1

登場人物
shadow男性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
「・・・ん?」

よほどそれとは縁遠い場所に、張り紙がしてある。

「何だよ・・・これ」

立ち止まり、そこに書いてあった内容を目で追った。
recycle
「うちも、それ見た!」

いつになく、口調が荒い。
怒っているというより、憤慨している感じだ。

「あんな所に張ってるなんて初めて見たよ」

いつも通る小道の両側が草木で覆われている。
夏の名残もあり、歩くのにかなり邪魔になるほどだ。

「うちも初めてみたわ」

その草木の一部に張り紙がしてあった。
簡単に言えば“撤去しなければ、この木を切る”と書いてあった。

「確かに人為的なものも多いよな」

雑草以外に、立派な草木も生えている。
それらを選んで張り紙がされている。
もちろん、雑草は雑草で刈り取られるようだった。

「恐らく、近所の人が植えたんだろうね」

隣接する民家と小道の境目も曖昧だ。
だから、明確な悪意を持って植えたとは思えない。

(No.726-2へ続く)

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[No.726-2]息を潜めて

No.726-2

「そやかて・・・」

納得いかない感じだ。
それは、僕も同じだ。

「通りやすくなるのは嬉しいけどね」

だからと言って、撤去して欲しくはない。

「来週から、撤去が始まるみたいだな」
「あまり時間がないやん!」

抗議したところで、覆るわけではないだろう。
正当性はあっちにあって、こっちにはない。

「とにかく、しばらく気にしておくよ」
「うちもそうする」

来週の今頃、小道は綺麗になっているはずだ。
ほとんどの人は、それを歓迎するだろう。
でも、そうじゃない人もいる。

「みんな知ってるのかな?」

一見すると邪魔と思われる草木も役に立つこともある。
いつもここを通るからこそ、それを実感している。

「・・・・彼らの居場所だってことを」
「どうやろな」

そこは野良猫にとって、格好の居場所だった。
だから、彼女も拘るのだ。
自分と同じ目にあわせたくない一心で。
S726
(No.726完)
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[No.727-1]空気感

No.727-1

登場人物
shadow男性=牽引役  virgo女性=相手
-----------------------------
早ければ、10月の下旬にそれが届く。

「今日あたり・・・かもな」

テレビによると今朝は全国的に冷え込んでいるからだ。
recycle
「降りそう?」
「何だか、そんな感じ」

夕方、彼女にLINEしてみた。

「昨日までとは明らかに空気感が違うからね」

単に寒いとか冷たいということではない。
そこに住んでいた者にしか分からない絶妙な感覚だ。

「いよいよだな」

毎年のことでも、何だかドキドキしてくる。
例え、その場所に今は居ないとしても。

「今晩、降るんじゃないかな?」
「帰り道は、雪景色になるかもね」

これから、もっと冷え込んでいくだろう。

「期待してて!」

あれだけうっとしい雪も、初雪となれば多少、感慨深くもなる。

(No.727-2へ続く)

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