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[No.548-2]財布を忘れた !

No.548-2

「思わず、サザエさんかっ!と突っ込みそうになったよ」

一言発した後、そそくさと逃げるように駅を後にした。

「・・・なんで助けてあげなかったのよ?」

確かにその時は一瞬、そうも考えた。
でも、声を掛ける間もなく、彼女は去って行った。

「大事な時に気が利かないんだから!」

もっともだと思いながらも、もし声を掛けていたらいたで・・・。

「それでその一連の動きが何とも可愛く見えたんだ」
「決して不幸を“笑った”わけじゃないからね」

今でもその光景を思い出すと、つい口元が緩んでしまう。

「彼女、大丈夫だったのかな?」

大事な用事に遅れたかもしれない。

「・・・で、あなたはなんで遅刻したの?」
「そ、それは・・・」

自分が遅れたことを棚に上げて、話を進めていた。

「ごめん・・・彼女を見てたら、指輪を忘れたことに気付いたんだ」
S548
(No.548完)
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