« [No.179-1]確実な一品 | トップページ | ホタル通信 No.029 »

[No.179-2]確実な一品

No.179-2

「気になるやろ?」
「そりゃ・・・ねぇ・・・」

骨董品?・・・それとも美術品とかだろうか。
どんどん妄想が膨らんで行く。

「それね、人から貰ったんよ」
「えっ!タダだったの?」

その人も太っ腹だと思う。
そんな一品を惜しげもなく、あげてしまうなんて。

(・・・ん?何か楽しそうな顔だな)

さっきまでの顔に“楽しさ”が加わったように見える。

「もしかして、からかわれてる?」
「なんで?」
「そんなすごい一品、タダで貰えるわけないだろう」

冷静に考えればそうだ。
歴史的価値のある一品を手にすることは、たやすいことではない。

「それ妄想やん」
「うち、確実な一品としか言ってへんし」

(ハッ!そうだった・・・)

いつしか匠の技だとか、歴史的価値がどうとか決め付けていた。

「一体何なんだよ・・・その一品って?」

一気に結論に向かった。

「ずいぶん、“苦労”と言う代償を払ったけどな」
「手に入れたねん、“幸せ”と言う一品を」

その眼差しは僕に向けられているような気がした。

(No.179完)

読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。
ブログランキングへ ブログランキングへ web拍手 by FC2

|

« [No.179-1]確実な一品 | トップページ | ホタル通信 No.029 »

(008)小説No.176~200」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104673/48762547

この記事へのトラックバック一覧です: [No.179-2]確実な一品:

« [No.179-1]確実な一品 | トップページ | ホタル通信 No.029 »