« [No.48-1]昨日のセンチメンタル | トップページ | [No.49-1]上手な恋の忘れ方 »

[No.48-2]昨日のセンチメンタル

No.48-2

「そうだけど・・・」
「じゃ、どうして?」
はっきりしない彼に、苛立ちを感じる。

「俺たち、無理なのかな」
「そうかもしれないね」
しばらく無言が続いた。
彼は次の言葉を慎重に選んでいるように見える。
それは私も同じことだ。

「じゃ、またな」
(うそ・・・結論は出ていない、ちょっと待って)

「うん」
(だめよ・・・次の約束しなきゃ)

涙がこぼれ落ちるまでの一瞬に、あの日のことを想い出す。
想い出は、その涙と一緒に風に消えた。

「あ・し・た、逢・お・う・ね!」

泣きながら思い切り大きな声で叫んだ。
その声は、涙と一緒に風に運ばれた。

私にセンチメンタルなんて似合わない。

(No.48完)

読み終えたら、クリックして頂けると、励みになります。

ブログランキングへ ブログランキングへ web拍手 by FC2

|

« [No.48-1]昨日のセンチメンタル | トップページ | [No.49-1]上手な恋の忘れ方 »

(002)小説No.26~50」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: [No.48-2]昨日のセンチメンタル:

« [No.48-1]昨日のセンチメンタル | トップページ | [No.49-1]上手な恋の忘れ方 »