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[No.14-1]ケーキの伝言

No.14-1

悪魔が唐突に“季節を答えろ”と言ってきた。

目隠しをされた。何も見えない。
「さぁ、季節を言え」
(聞き覚えのある、鳥の声が聞こえる)
「今は、春ですね」
今度は耳も塞がれた。
「さぁ、季節を言え」
(嗅いだことがある、甘い花の香りがする)
「これも、春ですね」
今度は鼻も塞がれた。
「さぁ、季節を言え」
(深呼吸してみる、空気がとても冷たい)
「今は、冬ですね」
今度は口も塞がれた。
「さぁ、季節を言え」
(皮膚に刺すような暑さを感じる)
「今は、夏ですね」

今度は、真っ暗な箱に入れられた。
何も見えない、何も聞こえない。何も匂わない。呼吸もできない。皮膚に感じる感覚もない。
「さぁ、季節を言え」
(・・・・・・・・・・・)
「今は秋ですね」

悪魔は、その場から消えてしまった。

(No.14-2へ続く)

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